Excel間の集計・転記⑤ ~名前付き範囲を基準にしてセルを特定する~

Excel間の集計・転記

前回の記事ではシートを選択することまで自動化しました!

今回は、選択したシートのA列から取引先の企業を探していきます!

テスト用に「前月」の値を入力するステップを作成する

ここでお伝えするのは、実際にロボットを開発するときによくやる手法ですので、皆さんもやってみてください!

前回の記事では、前月を計算することができましたが、今は1月なので前月は12月です。
※かなりブログ作成に時間がかかっていてゴメンなさい

ですがExcelで用意されているのは9月分のデータだけなので、取り急ぎ開発をするときには、「前月」の変数に9月が入っているようにステップを作成しておきましょう!

まずは「Assign前月」のステップの後に、新しくアクションステップを作ります。

アクションは「変数の割当」として、変数には「前月」を選択し、値に「9月」と入力すれば完成です!

この前のステップで前月を計算していますが、その計算して入力した値(今であれば12月)を、9月に上書きしてしまうということをコチラのステップでやっています。

なので、前月を計算したステップの後に、この9月を上書きするステップを作成することが重要です。

そして、今回のステップはあくまでも開発のときだけに使うステップなので、それが分かるようにステップの名前を変えておきましょう!

僕の場合は、下のキャプチャの赤枠のように「※開発用」と入れておきました。

開発用なので、開発が完了したときには削除することを忘れないようにしましょう!

また、もしこの変数を上書きするステップがちゃんと機能するか気になる場合には、上のキャプチャの青枠のように、前月を計算しているステップを無効化してしまうのもOKです!

A列の中から、「取引先_確認用」の企業を探す

それでは改めて、名前付き範囲のファインダーの設定をします!

次に変更するのは「使用」の部分です。

デフォルトでは、下のキャプチャのように「範囲全体」となっています。

そのため、最初は9月のシートのA列全体が選択されている状態ですが、それを特定の企業、「取引先_確認用」の変数に入っている企業だけを選択できるように変更します。

下のキャプチャの赤枠の箇所をクリックして、「一致するセル」を選択します。

この一致するセルの機能を使うことで、A列の中から企業名が一致するセルを探してくれるようになります。

上のキャプチャを見ると、一致するセルの下に「セルパターン」という箇所がありますが、ここに入力されたテキストと同じテキストが入力されているセルを探してくれます。

今回は「取引先_確認用」の変数に入っている「企業A」を探したいです。

今は「企業A」が入っていますが、「取引先_確認用」のループが進むと変数の中に入っている企業も変わりますので、「取引先_確認用」の変数がセルパターンに入るようにしておけば大丈夫です。

変数を入力できるように、セルパターンの右側の「▼」をクリックして「変数」を選択して、変数の選択肢の中から「取引先_確認用」を選択しましょう。

このようにファインダーを変更したら、下のキャプチャの赤枠の、オレンジの枠で囲まれた虫メガネのアイコンをクリックして、ちゃんと変更されるかどうかを確認します。

アイコンをクリックする前は、上のキャプチャの青枠のように空白の箇所を選択している状態ですが、クリックした後は下のキャプチャの赤枠のように、変数の中に入っている企業名のセルにちゃんと移動してくれています!

それを確認したら、名前付き範囲の範囲名を変更しておきましょう!

※僕は「企業名検索」という名前にしました!

名前付き範囲を基準に集計データを入力

ここまでで名前付き範囲のステップを設定してきたのは、探してきた企業名の行に、計算をしてきた「取引回数」と「合計金額」を入力したいからです。

なので、「企業名検索」の名前付き範囲を基準にして、取引回数と合計金額を入力していきます!

下のキャプチャの①のように、まずは企業Aの取引回数のセルを右クリック→「コンテンツ設定」をクリックします。

するとコンテンツ設定のウィンドウが出てきますので、②のようにコンテンツの箇所に「取引回数カウンター」の変数を選択することで、取引回数の入力ができました!

さぁ、ここから「企業名検索」の名前付き範囲を基準にして、取引回数を入力するステップのファインダーを設定します。

下のキャプチャのように、①の「ファインダー」をクリック→②の箇所を「名前付き範囲で検索」を選択→③範囲の箇所で「企業名検索」を選択→④使用の箇所で「指定位置のセル」を選択します。

※③の範囲は、名前付き範囲の範囲名をどのようにしたのかで変わります!

そこから下にスクロールしてもらい、下のキャプチャのように、①の列のオフセットの箇所に「1」と入力→②オレンジ枠で囲まれた虫メガネをクリックしてください。

そうすると、ファインダーの設定が反映されます。

上のキャプチャの左側、Excelの部分ではB2のセルにファインダーが設定されています。

ここまで設定してきた意味合いですが、「企業名検索という名前付き範囲を基準にして、1つ右側のセルを選択する」という意味合いです。

このように設定をすることで、名前付き範囲を基準にして、取引回数のセル(列)に入力をすることが出来るようになりました!

合計金額も同様にステップ作成

ここまでで取引回数を入力できましたので、同じようにステップを作成します。

下のキャプチャのように、入力したい箇所を右クリック→コンテンツの箇所で「合計金額」の変数を選択→OKをクリックすると、合計金額の入力が完了します。

取引回数のときのファインダー設定のように、ファインダーをクリック→「名前付き範囲で検索」を選択→範囲の箇所で「企業名検索」を選択→使用の箇所で「指定位置のセル」を選択しましょう。

取引回数の場合と違うのは、下のキャプチャのようにオフセットの箇所に「2」を入力することです。

当然ですが、取引回数と同じように「1」を入れてしまうと、取引回数と同じセルに合計金額が入力されてしまいます。

「企業名検索の名前付き範囲を基準にして、2つ右側のセルを選択する」ということをしたいので、オフセットに「2」を入力しました。

これで企業を探してきて、その探してきた企業の行に取引回数と合計金額を入力できるようになりました!

「一致するセル」の使い方

今回使った「一致するセル」ですが、色々な使い方が出来ます!

今回のように特定のテキストを探して、そのセルを基準として入力するセルを特定させることができます。

また以前の記事では、重複判定をするときに「一致するセル」を使いました。

このときは重複を確認するために、データの中から住所を探すことするために「一致するセル」を使っています!

実は、この他にも別の使い方を、別のテーマのときにお伝えする予定ですが、これまでお伝えしてきたテクニックも、このブログでお伝えしてきている内容以外でも、皆さんのアイデア次第で様々なテクニックを使いこなしてみてください!!!

次回予告

次回は集計したExcelの出力とデバッグを行って、これまで開発してきた内容の確認やエラーチェックをしていきます!

お楽しみに!!

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